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プロの園芸作業

スモモの傘仕立て


鉢植えして4年のスモモ(品種:ソルダム)です。
幹が長く直立していているので、
主柱を下方から改めて発生させようと、
発生させたい位置の少し上の所に針金を巻き付け、
樹液の流れを妨げておきました。
すると、写真のように、下方から新しい枝が何本か発生してくれました。



ですから、新しい枝のすぐ上で幹を切り戻し、
コンパクトな樹形に仕立て直す予定でしたが、
気が変わってしまいました。
というのも、新しい枝にはほとんど花芽が着いていません。
ところが、切り戻す位置から上の枝にはいっぱい花芽が着いているのです。
特に、最上部の枝に注目してみると
たくさんの花芽が着いています。

最上部の枝は、昨年の夏に旺盛な徒長枝となっていたので、
写真のように枝先を紐で下方に誘引しておいたのです。
このため、徒長が抑制されただけでなく、
花芽がたくさん着いてくれました。

考えてみると、あと4ケ月もすれば美味しい果実を賞味できるのです。
やはり、その魅力には勝てず、樹形の仕立て直しは中止し、
とりあえず今年の果実を収穫してから改めて考えることにした、
というわけです。
しかし、鉢植えなのでこのままでは根の負担が大きすぎて、
せっかく結実しても途中で落果することでしょう。
そこで、この木(枝・根〉にあまり刺激を与えないよう、
現状の樹形を出来るだけ維持しながら、枝の量を少なくして、
地上部(枝葉)と地下部(根)のバランスを計ることにしました。
ちなみに、地上部と地下部のバランスは、
茂ったときのシルエットで「地上:地下=3:2」が目安です。


<さあ、やってみよー!>
bud2植え替えbud2
この鉢は、植え替えの手間を1回省略するために、
一回り大きな鉢に入れ“二重鉢”にしていましたので、
これを機に、まずはきっちり植え替えることにします。
1square大鉢の底から出ている根を切る
 
大鉢の底から、かなりの根が出てきています。
使い古した剪定鋏などを使用し、鉢底から出た根を切ります。
切ってみるとたくさんの根が出ていたのがよくわかります。
2square大鉢から抜取り、鉢床から出た根を切る
 
 
大きな鉢から抜取って、再び鉢底から出た根を切ります。
取り除いた土の量(根の量)に、
植物が根を伸ばす勢いの強さを感じます。
3square植え替える

大きな鉢に植え替えます。
bud2樹形づくりbud2
続いて、樹形づくりですが、上部の枝垂れている枝をそのまま活かして
「枝垂れ(傘)仕立て」にします。
これで花芽をたくさん確保出来ます。
1square枝の整理1<不要な枝>
 
枝垂れている枝を主枝とし、
それの生育を妨げるような枝(隣り合っている枝、直立しているような枝)は
間引いてやります。

2square枝の整理2<上部の枝垂れている枝>
 

上部の枝垂れている枝を写真のように切り戻します。
曲げた部分の最頂部から3分の1ほどが目安です。

3square枝の整理3<下部から発生させた新枝>
 
問題は下部から発生させた新枝ですが、
もしも樹形を仕立て直すことになった時は、これらが主枝となる訳ですから、
しっかりと育てておきたいところです。
そのためには、枝先を上に向けた状態で切り戻しておくのですが、
樹形の混乱は避けたいので、上部の主枝と同じように曲げて、切り戻ししました。
こうしておいても、
きっと曲がっている辺りから徒長する枝が伸び出すでしょうから、
主枝候補育成の大きな妨げにはならないことでしょう。
それに、これらの枝から伸び出す新枝には
きっとこの夏にたくさんの花芽が着いてくれることでしょう。


剪定に際しては、樹形を整えることにこだわり過ぎて、
過度に枝数を少なくしないよう注意しましょう。
枝数を少なくし過ぎると、
木は栄養成長(繋茂)と生殖生長(開花結実)のバランスを崩し、
せっかく結実させた果実を落としてしまうことがあるのです。
なお、ソルダムは一株で育てるより、
開花期には異品種の近くに置くとよく結実します。


『スモモの傘仕立て』に適した刃物scissors


傘仕立てとは楽しい樹形ですね。
今回おすすめする剪定鋏はミニチョキデラックスです。
お花屋さんも愛用している軽量小型かつ切れ味抜群の商品です。
グリップカラーは全部で5色。お好きな色を選んでくださいmelody2

ミニチョキデラックス

ミニチョキデラックス
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作成者 ars_pro
カテゴリー: モモ・スモモ, 仕立て方, 春(3~5月), 鉢物果樹・盆栽
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