この秋は大変うれしいことに、カキの実が写真のように豊作でした。しかし、実が成りすぎてその重みで枝が枝垂(しだ)れてしまいました。冬の剪定、その後の摘果(花)などをしなかったことも要因ですが、それはさておき、今後に備えた手入れをしておきましょう。
まず、しておかなければならないのは、不要な枝の整理です。
枯れ枝や極端にやせた枝は取り除き、結実している枝も今年伸びた部分の基部から摘み取ります。今年結実している枝は太くても、果実を養うことで衰弱しているので、来年は葉ばかり茂る枝しか出すことができないからです。
また、辺りに不要な枝のない場合は、果実だけ収穫し、適当な位置の芽を選んで切り戻し、結果母枝を出させるようにしておきます。
さて、木全体の不要な枝の整理ができたら、剪定に取りかかります。まず、木から少し離れて、樹形全体を確認し、目指す樹形をしっかり頭に入れましょう。
具体的には、混み合った部分の枝を間引き、どの部分にもムラなく日光が通るようにします。
一般的に剪定作業は、下方の主枝から行います。
上部の枝の剪定は、間違っても次々と元気な枝が出るので手直しができますが、下方の枝はよほど配慮してやらないと年ごとに衰弱してしまうからです。特に鉢栽培の場合には低く仕立てることが必要ですので、下枝を大切にしなければなりません。
しかし、この木の場合にはどの枝も枝垂(しだ)れてやせており、上部の枝だからと言って放任しておけばどんどん弱り、樹形が乱れることが予想されます。そこでまず、元気回復を計りたいのですが、大きな枝(主枝)の状態を見ますと、写真の○部分のように曲がって垂れる部分あたりに、元気よく立ち上がっている枝があります。
きっとこの木は、実の成りすぎでどの枝もが枝垂(しだ)れた結果、全体が衰弱することを恐れ、この徒長気味の枝を今後の樹液の流れの中心に切り替えようとしているのでしょう。それにこの枝は、今年は結実していないため、来年の結果母枝になりそうなので残すことにしておきます。
結果として、今年結実した枝、やせた枝を剪定したのですが、主枝となる枝は、なお曲がったまま先端は下を向いています。そこで、棒などを使って枝を押し上げてやることにしました。樹液は上に昇る性質が強いので、こうすることで元気を取り戻してくれるはずです。
注意しなければならないのは、今回の強い剪定によって、来年は徒長気味になり、結実は期待できないということです。つまり、再来年は「生り年(実のよくなる年)」になる訳ですが、毎年安定した収穫を楽しむためには今年のように成らせすぎないよう、時期に応じた剪定と摘果(花)で結実を抑制することが大切です。
枝垂(しだ)れた枝を無理やりにでも持ち上げることで元気が回復するんですね。自然のしくみには驚かされます。
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