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プロの園芸作業

ウメの取木

ウメの苗木は接木で殖やすと思っていましたが、
取木でも殖やすことができるそうで、
今月から来月にかけてが適期とのこと。
ご存じのようにウメはイチジクやブドウのように、
簡単に取木はできないものと思われています。
ところが「ルートン」という発根促進剤の
登場で、ウメの取木話ができるようになりました。


取木というのは、親木の枝から発根をさせて
新しい株を育成する技法です。
そもそも特別なことがない限り、枝は枝として、
根は根として発育しつづけるものです。
それを、人の都合で
枝から根を発生させようということですから、
植物の身になってみれば大変に迷惑なことでしょう。
それはそれとして、少し回り道をするようですが、
植物の生きざまを考えてみましょう。
植物の生活は種子の発芽から始まります。
そして、発根~子葉の展開~枝葉繁茂~開花結実…
と展開されます。
いかに大木になっても
枝は枝、根は根として生長を続けます。
これから「取木」の話です。
「取木」は“脱分化”と“発根ホルモン”が話のポイントとなります。
まず取木をしたい枝を、親木から切り離さなければなりません。
しかし、ただ単に切り取ると枯れてしまいます。
そこで写真のように「環状剥皮」をします。
これで、ひとまずは親木からの
正常な養水分の流れが切断されます。
当然のことですが、
親木の方は処理された枝は失ったものと思うでしょうし、
枝の方はなんとしても生き延びようとすることでしょう。
その枝にとって絶対に必要なのは根です。
そこで枝が行うのは、
処理された部分をまったく自由な細胞(脱分化)とすることです。
その細胞が根として発育するのも自由になります。
その際に大切なのは、引き金の役割です。
発根を促す物質、それが「ルートン」というわけです。
簡単なのですが、作業手順を追ってみましょう。

● ● ●  さあ、やってみよー! 【ウメの取木手順】 ● ● ● 
1square環状剥皮をする枝の選択
pencil環状剥皮 : 樹皮と形成層をきれいに剥ぎ取ること
これに先立つのは、取木した株(苗)を
どのように育てるかということです。
【1】 果樹として育てる場合
幹が直線的な(垂直な)枝を選ぶ

【2】 果樹盆栽として育てる場合
曲線的な立ち上がりの枝を選ぶ

2square環状剥皮する位置
環状剥皮をするのは、節の下5~10mmくらいのところです。
節の下には根源体があり、
切り口を癒合することで発根に繋がります。

3square剥皮のポイント
樹皮と形成層を確実に除去することがポイントです。
少しでも形成層が続いていると復元(回復)してしまいます。

4squareルートンを塗布する
ルートンは粉状ですから、
筆などでしっかり処理部につけてやりましょう。

5square傷口を水苔で保護する
水苔は発根時の土がわりです。
水苔でなく、長繊維ピートモスでもOKです。

6square黒いビニールで包む
根は光を好まないため黒いビニールで包みます。
この時、雨水が流れ込むように上部はゆるめに結びます。

7square銀紙で包む
黒いビニールのままだと熱がこもり高温になるため、
銀紙で包みました。

最後にラベルもつけておきました。

8square秋(落葉時)までに発根する予定
11月ごろには鉢上げできるはずです。
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作成者 ars_pro
カテゴリー: その他の果樹, 取木, 夏(6~8月), 鉢物果樹・盆栽
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