ワイン用ブドウの魅力
フランスのボルドー地方で、赤ワインの代表的品種として知られている
「カベルネ・ソーヴィニヨン」というブドウの品種を数年前から栽培しています。
露地で栽培してみましたがあまり成績が良くないので、
ベランダの軒下で鉢栽培をしたところ元気に育ってくれ、
少量ですが毎年収穫を楽しんでいます。
きっとわが国の高温多湿(多雨)という環境は好まないのかもしれませんね。
それに最近気づいたのですが、
秋になると下葉から順に色づいて、
晩秋には美しく澄んだ紅葉に株全体が包まれ、
素敵な観葉植物となってくれます。
もう一つ、この品種は晩生で、
収穫期が9月下旬から10月上旬にかけてですから、
早起きの楽しみは一層深まります。
さて今回はブドウ栽培における冬の大切な作業を行います。
● ● ● さあ、やってみよー! ● ● ● ● ● ●
剪定
主枝は3本になっていますが、
中央のものが徒長気味ですし、このままでは腰高な樹形になってしまいます。
そこで、分岐しているところまで切り戻し、コンパクトな樹形に仕立て直すことにします。
ただ現在では、右の方の主枝が貧弱で、予備枝の状態であり、
今年の主枝は左と中央の2本になっています。
それで切り戻すのは来年とし、今年は中央の主枝にも結実させることにします。
ブドウの春の樹液の流れは早く始まり、
作業が遅れると切り口からの樹液の流出がなかなか止まりません。
3月になってはたいていの所では手遅れと思って早く済ませておきましょう。
すっきりとなりました!
残す芽の数
収穫のことを考えると、結果枝(や)芽は残したくなりますが、
それは株の衰弱につながります。
そこで今回は結果枝の基部の2芽を残すことにします。
というのも昨年は結果枝を多く残しすぎて
株の負担を大きくしてしまったので、
今年は樹体充実を図っておきたいのです。
結果母枝2本を残し、そしてそれぞれ2芽を残して剪定しました。
切断した上の枝を抜き取ると、コンパクトになります◎
植え替え作業
2年間植えっぱなしにしてあったので、
きっと根詰まりをおこしていることでしょうから今年は植え替えてやります。
*植え替え用の土づくり
用土:赤玉土(小粒)8+ピートモス2を目安とします。
肥料は緩効性の粒状肥料を元肥としていれておきます。
用土に有機物が入るほど、
必ずといってよいほどコガネムシの幼虫が巣くって、
根を食害するので是非オルトランを用土に混合しておきましょう。
*根の切り戻し
コンパクトな樹形にするため、根の切り戻しをします。
鉢を上下にとんとんと動かすと取り出しやすくなります。
周辺約2cmを鋏で切っていきます。
底の方も切ってゆきます!
*植え替え
根を切ってコンパクトにしたら、元の鉢に戻します。
鉢底と 鉢のスリット部分に、赤玉土(中粒)を入れていきます。
※使用している鉢は10号
スリット部分が赤玉土で埋まったあとは、
先ほどつくった土を入れて、上から粗いピートモス(敷藁)を敷きます。
*針金をまく
大きな枝を切断すると、株自体のショックが大きくなります。
そこで将来的に切断したい部分に針金をまいておき、環状剥皮した状態をつくりました。
*ラベル挿し
品種名・入手日時・入手先・植え替え日時などを書いた
ラベルを挿しておきましょう◎
*水やり
表土に敷いた粗いピートモスは、風で飛んで行きやすいので、
最後にたっぷり水やりをしておくと安心です。
挿木
切り取った枝を挿木しておきましょう。
長さは2~3節とし、
根は節の直下から出やすいので節の1cm位したのところで切っておきます。
これにて、本日の作業は終了です。
おつかれさまでした!!!
『ブドウの短梢仕立て』に適した刃物
アルス最新の剪定鋏が「VSシリーズ」です。
より手にフィットするグリップ、操作性の良いストッパー、
切断時の衝撃を吸収する打合いゴム、そして、切れ味!
▼詳しくはこちら
*編集後記*
2014年もはや、2か月目に突入しましたね。
1月行く、2月逃げる、3月去るという表現で、
年始のスピードは早いことを表したりしますが、
本当にその通りな気がして、びっくりしています。
昨年の今頃は、大学の卒業旅行に興じていたことも思い出し
(玉造温泉と出雲大社の旅でした)
さらにさらに時の流れを実感しています。
この取材当日の2月18日は、雪(!)がちらつく中の作業となり、
早く春が来てほしいなあ…という気持ちになりました。
あともう少し、寒い日が続きそうですが
風邪などひかれないようお気を付けくださいね。
新入社員(と呼んでもらえるのもあと少しなのかな…!)1号
作成者 ars_pro
カテゴリー: ブドウ, 冬(12~2月), 剪定, 植替え
タグ カベルネ・ソーヴィニヨン, 短梢仕立て, 赤ワイン