春に植え付けたスモモ[品種:サンタローザ(l株で結実する)]を
平面的な樹形に仕立ててみることにします。
以前にも述べましたが、
最近、各地でアライグマによる農作物の被害が多発しているようです。
北摂のわが家でも同様で、アライグマ対策が必要です。
対策方法としては、
「犬猫排除」の薬を株の辺りにまいたり、
幹に刺の鋭いシートを巻いたり、
果実のある位置に金網などの丈夫なネットを張っています。
ネットを張る場合には、
樹形が平面的だと簡単に張ることができますし、
効果は確実です。
また、家庭では木が大きくなったり、
立体的な樹形になると邪魔者扱いされることが多いようです。
その点、平面樹形だとベランダでも楽に育てられます。
<さあ、やってみよー!>
支柱を立てる
枝の位置に合わせて鉢の左右に支柱をたてます。
このとき、苗木の幹の位置とほぼと一直線になるようにします。
横木を添える
左右の支柱に横木を添えて安定させます。
このとき、幹を利用することでしっかり固定することができます。
枝を誘引する前に要注意!
新梢はいまだしっかりと幹につながっておらず、
基部から簡単に外れてしまいます。
誘引する(曲げる)前にしっかりと基部の固定をしておきます。
枝の習性から考えれば、直立させてやるのが良いのでしょうが、
今回は横に広げることにします。
このとき、単に曲げるだけでなく、曲がる部分に“捻り”を加えます。
こうすることで、枝が折れるのを防ぐ効果があります。
ちなみに、
枝は横にされるだけでも伸長が抑制されますが、
捻りを加えるとさらに抑制されます。
実はそこが狙いで、木を早く落ち着かせ、
花芽を早くつけたいのです。
木の好きなように伸ばした場合、
勢いの強い4本の新梢だけが直立徒長してしまい、
小枝の発生はあまり期待できません。
ご承知のように、スモモは夏までに伸びが止まった短い技(短果枝)に
花芽がつくのですが、こうして主枝となる枝を横に誘引しておくと、
小枝の発生する率が高くなるのです。
小枝には花芽が多くできるだけでなく、
着果率も高くなります。
正面から見た写真
![]()
真横から見た写真(平面に仕立てられています!)
![]()
新梢の先端を摘む
最後に新梢の先端を摘んで、あまり広がりすぎようにしておきます。
鉢栽培では、主枝を低く出させることが望ましいのですが、
この木の場合には、春に植え付ける際に、
上部の芽を摘み取っておきました。
摘み取る際には、木が休眠状態にあるときに行うのが良く、
遅くなると傷口から樹液が流れ出てなかなか止まらず、
木の衰弱を引き起こす危険があります。
植え付け時の「芽掻き」は、2月上旬までには済ませましょう。
最後に・・・
平面仕立てなら、ベランダに置いても、
通路スペースが確保されるので、快適ですね![]()
『鉢植え果樹の新梢処理』に適した刃物![]()
今回の作業でも使用したのはクラフトチョキです。
麻紐を切ったり、用土の袋を切ったり、
新芽を摘んだり、多用途に使えます!
グリップカラーは全部で6種類。
お気に入りの色を選らんで園芸作業を楽しまれてください。
クラフトチョキ
![]()
クラフトチョキ
- « 柑橘三種株の枝の整理
- 梅雨の病害虫防除 »








