挿木や取木など栄養繁殖では、植物が休眠状態の時と、活動している時に行うのでは、要領がかなり異なります。特に活動が盛んな晩春から初秋にかけては、扱いに配慮が大切です。
今月から夏にかけて行う取木のポイントを整理してみましょう。
取木は、樹液が盛んに流れている時に行うのがよいので、これからが適期です。
まず、取木をする位置ですが、根となる根原体は幹や枝の節の直ぐ下の部分に多く分布しているので、その下の位置に、良く切れる刃物で切り込みを入れます。
単に切り込みを入れただけでは、切り口が癒合し、発根しないので、写真(1)のように樹皮を剥がしておきます。剥皮作業は、樹液が盛んに流れているので、簡単に樹皮は剥がれます。
樹皮の剥がれ易さは、樹液の流動状態の目安でもあります。こうして剥皮された位置より上の部分は、樹体から独立した状態となり、新たな根を作る態勢に入るのです。
この性質を利用して、前もって(前年から)取木する部分に針金などを巻きつけておき、樹液の流動を妨げてやると、取木する部分の充実もよく、発根の準備もでき、取木時の傷も少なくて済みます。更に発根促進剤などを用いるとよいでしょう。
剥皮をしたら、写真(2)のように、直ぐに濡らした水苔などで巻き、乾燥させないようにビニールフィルムなどで覆い、たっぷりと水を流し込んでおきます。尚、ビニールフィルムを結ぶ時は、雨水などが流れ込むように上部は緩く結んでおきます。
1ヶ月位で発根してくるものですが、若い根は傷みやすいので、親木から切り離すのは初秋が安全でしょう。
もし、発根が不十分であれば、来春まで待ちましょう。
取木時に用いる水苔などの用土は排水のよいものが良いのですが、発根から植え付けまでに乾燥させないよう潅水を忘れずに行ってください。
親木から離す時に、樹皮を剥がした部分は切り取り、傷口がきれいにふさがるようにしておきます。また、株が動くと根付きが悪いので、支柱を確りと添えたり、鉢に株を固定させておくことが肝心です。
また、根の量に較べて葉の量が多い場合には、間引いてバランスを保ってやりましょう。
特に危ない場合には、遮光したり、透明なポリ袋などて包み、蒸散作用を抑制するのも一法です。
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