アルスコーポレーション株式会社

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プロフィール

西 良祐(にし りょうすけ)

大阪府立園芸高等学校教諭、甲子園短期大学教授、常磐会学園大学教授を経て、(社)フラワーソサイエティー名誉会長を勤める。 その他NHKテレビ「趣味の園芸」講師や財団法人川西市緑化協会理事、社団法人日本家庭園芸普及協会技術顧問など。

鉢ブドウの剪定・誘引


ブドウは春の樹液の流れ始めるのが早いので、
1月中に剪定を済ませておきましょう。

遅れると、樹液の集まる枝先を切り落として、
樹勢を弱めるだけでなく、
切り口がなかなか塞がらず(治癒せず)大変です。


ブドウは、充実した芽から春に伸び出した
新梢の基部に結実する性質があります。

したがって、剪定は昨年に伸びて充実した枝を残し、
貧弱なものは切除します。

残した枝の基部4芽くらいのところで剪定します

「4芽」のところで剪定としましたが、
これはブドウの剪定の大切なところです。

というもの、ブドウは切り口が治癒しにくい性質があります。

そこで残したい最先端の芽の上の芽(節)のところで切るのです。

こうすると枯れ込みを防ぐことができ、
残った芽が順調に生育することができます。

ブドウを今年結実させるには、
「よく充実した芽を残す」ということさえしておけば良いだけで、
方法は本当に簡単ですが、今回は鉢仕立てでもあるので
ポイントを整理しておきましょう

~~~~基本的な流れは以下の通りです。~~~~~~~~~~

樹形の決定

仕立て方によって残すべき枝が決まります。

今回は「行灯(あんどん)仕立て」と「平面仕立て」とします。

残す枝の選定

よく充実している枝、そして芽を選びましょう。

健康診断

次は病害虫などが寄生していないかなど、
異常の有無をチェックしましょう。

ブドウスカシバの幼虫が寄生している部分は、
異様に膨らんでいるのですぐに見つけられます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

それでは、上記の基本的な流れを踏まえて
実際の作業を行っていきましょう。

★行灯仕立ての場合★

写真はキャンベル・アーリーという早生の品種で、
昨年「行灯仕立て」した株です。

今年も「行灯仕立て」にすることにしました。

■残す枝の選定


3本枝が出ています。
今回は真ん中の最も痩せてしまっている枝を飛ばすこととします。


ちょきん

■左枝の剪定


左枝に目を配ると、枝が3つに分かれています。
こちらも最も痩せている右の枝を剪定することにします。

ちょきん

■残した枝の剪定


残した枝は基部4芽くらいのところで剪定します。


左の枝も同じように4芽で剪定し、
とってもコンパクトになりました


最後に誘引して完成です!


ここまですっきりとなりました

■挿し木

剪定した枝は、挿し木することにします。

節の下5mmほどのところでカット。


長さは剪定の際と同じように4芽でカットします。
全体的な長さの目安は15cm~20cmくらいですね


長さを調整したものは、水にさらしておきましょう。


さっと水にさらしたら、挿していきます。
その際、切り口を傷ませないようにピンセットではさみ、
ピンセットで土を割いていくようにしましょう。


きれいに挿せました!
今回は10本挿しています。
どこか芸術性を感じますね…
これにて行灯仕立ての作業は終了です。

本日はもうひとつ、平面仕立ても行いましょう。

★平面仕立ての場合★


写真はカベルネ・ソーヴィニヨンというワイン醸造用の品種です。

雨が当たらないように、平面的に仕立てて軒下で育てることにします。

■不要枝の剪定


鉛筆の太さよりも細いものを目安に、不要枝を剪定します

■残った枝の剪定


行灯仕立てのときと同じように、
新梢の4芽の部分で剪定していきます。

■誘引


結果母枝は3本とし、
市販の枠を添えて誘引することにします

中央の枝が伸びすぎているので、
下の方で針金をまいておき、
その下部から新梢を出させようかとも考えています。

■切り口の保護

古い枝の切り口にはトップジンなどを塗って保護しておくと安心です。

■病害対策


発芽するまでに、ベンレートなどの殺菌剤を散布しておきましょう。

これにて、平面仕立ての作業も終了です。
おつかれさまでした!

『 鉢ブドウの剪定・誘引 』に適した刃物
今回の剪定作業では、プルーナーデラックスを使用しました。

滑りにくい溝入りグリップが、使用時の手の滑りを抑え、滑らかな切れ味を発揮します。
同サイズの剪定鋏の中では最も軽い商品です。
ハードクローム仕上げ。
▼プルーナーデラックス

★★★今日のひとこと★★★
今回平面仕立てに仕上げたカベルネ・ソーヴィニオンですが、
夏から秋にかけての紅葉がとても素敵なので、
過去の写真をご紹介します。
〇夏〇
緑色の葉っぱが元気に茂っています。

〇夏から秋〇
下の方からだんだんと赤くなってきているのがわかります。

〇秋〇

すっかり色づき、秋の訪れです

・・・とってもすてきですよね
そして、取材日には水仙の花がきれいに咲いていました。

寒い中でも、こうしてきれいに咲いてくれると
がんばったね~!と声をかけてあげたくなってしまいます。

まだもう少し、寒さ厳しい日が続きそうですが
ぬくぬくと温かくしてお風邪などひかれぬよう、ご自愛くださいね。
社員1号でした^^


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